一般社団法人日本板倉建築協会は、
板倉は古くから日本の神社や倉の構法として、神様や食料、宝物、家財を守り、日本人の暮らしを支えてきました。それは、日本の豊かな森林資源を活用し、地域の気候風土に適応して、多様な構法に発達してきました。
しかし、森林資源の限界とともに、次第に板倉建築は土壁や土蔵に置き代わってきましたが、山間地域では今日でも板倉の農村景観は健在です。
近年、戦後の拡大造林で日本の森林資源が回復する中で、板倉建築は国産材を活用する木造技術として再び注目を集めていま す。木材の持つ優れた断熱性、調湿性、耐久性を生かし、耐震性や防火性においても現代技術による改善が加えられることで、その点でも優れた特性を持つこと が再評価されています。さらに、この板倉構法は、木材の循環的利用により地球環境の改善を図る上での有効な技術としても、新たな役割を期待されています。
このような社会情勢の中で、当協会は板倉建築の歴史、文化、技術を正しく理解し、現代建築として普及を図る上での課題に取り組み、それを広く世の中に伝え、板倉建築の文化と技術の継承と振興を図るための事業に取り組んで参ります。
代表理事 安藤 邦廣